Project/Area Number |
12042228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
武次 徹也 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (90280932)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ポテンシャル曲面 / 多次元トンネル / 水素移動反応 / マロニアルデヒド / 蟻酸二量体 / 振動SCF法 / 反応経路 / Separd内挿法 / ポテシャルエネルギー曲面 / 修正シェパード内挿法 / マロンアルデヒド / 多次元トンネル効果 / 分岐反応経路 / 同位体効果 / direct trajectory |
Research Abstract |
本申請課題では、内挿法によるab initioポテンシャル曲面(PES)生成法の一般化を行い、動力学の諸問題に応用することを目的とした研究を行った。まず、1994年にCollinsらによって提案された修正Shepard内挿法に基づくPESの生成法を、デカルト座標に基づいて定式化することにより一般の多原子分子系に適用できる形に拡張することに成功した。本方法を、(1)マロンアルデヒドの分子内水素移動反応・蟻酸二量体の分子間二重水素移動反応における多次元トンネル動力学、(2)水、ホルムアルデヒド分子の振動-回転エネルギー準位の予測、の2つの動力学の問題に応用した。以下順次成果を述べる:(1)反応経路が大きく曲がるためにトンネル効果を定量的に見積もることが困難な系として知られているマロンアルデヒドの分子内水素移動反応に対して全21自由度を含んだab initioポテンシャル曲面を作成し、Millerのモデルを適用してトンネル効果によるエネルギー分裂を評価したところ、実験値を非常に精度よく再現することができた。蟻酸二量体の分子間二重水素移動反応(24自由度)についても、同様にしてPESを作成し、simulationを行うことにより、トンネル分裂を定量的に見積もることができた。(2)振動-回転エネルギー準位を理論予測する振動SCF法にdirectに電子状態計算を組み合わせたdirect VSCF法を定式化し、水、ホルムアルデヒド分子の基本振動数、倍音・結合音のエネルギー準位の計算を行い、実験結果を再現する高精度な結果を得ることができた。また、分子振動を高精度に再現するab initio PESを3つの参照点における4次テイラー展開のポテンシャルを内挿することにより作成し、その正確さをdirect法による結果と比較することにより実証した。
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