構造が明確なナノスケールポルフィリンの合成と機能発現
Project/Area Number |
12042250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University (2001) Osaka University (2000) |
Principal Investigator |
杉浦 健一 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60252714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 祥光 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (60029874)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ポルフィリン / ナノサイエンス / オリゴフェニレン |
Research Abstract |
本研究では、共有結合によってのみ構築されている構造が明確な単一物質で、かつ100Å以上の分子サイズを有する分子の分子設計とその合成を行うことを計画した。具体的には、ポルフィリン分子にオリゴフェニレンが置換した分子を設計した。ポルフィリンとオリゴフェニレンは、共に拡張されたパイ電子系を有し、種々の興味深い光化学的性質を有する分子群である。これらの光化学的挙動を手掛かりとして、本研究目的を遂行することを計画した。 標的化合物の合成には、(A)ポルフィリン骨格を形成した後にオリゴフェニレンを導入する方法と、(B)オリゴフェニレンが予め導入された部分構造を用いてポルフィリン骨格を形成する二方法が考えられる。ここでは、最終生成物の構造欠陥の可能性を除外するため、後者の(B)法を用いて合成を遂行した。オリゴフェニレン部分は、Suzukiカップリング反応を組み合わせて構築した。対応するアルデヒド誘導体に導いた後、酸触媒存在化、ピロールとカップリングを行うことによりポルフィリンを得た。新規ポルフィリン類の構造は、NMRやMASSスペクトルにより確認した。 可視-紫外吸収スペクトルは、ポルフィリンとオリゴフェニレンとの重ね合わせに近い形状を与えた。このことより、ポルフィリン部分とオリゴフェニレン部分との電子的摂動は極めて小さいことが示唆される。酸化還元電位を測定した結果、新規ポルフィリンの値は、母体のポルフィリン、オリゴフェニレンとの重ね合わせに近い挙動を示し、上記の結果と矛盾しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)