Project/Area Number |
12042262
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉森 明 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (90260588)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 動的密度汎関数法 / 相互作用点モデル / 分布の幅の緩和 / 北原のオメガ展開の方法 / 電子移動反応 / 反応拡散方程式 / 溶媒和ダイナミックス / 数密度の非線型緩和 / Smoluchowski方程式 / 時間分解蛍光スペクトル / RISM理論 / 非線型ランジュバン方程式 |
Research Abstract |
電子移動反応における溶媒の動的効果を研究する目的で、溶媒のダイナミックス自身に対する分子論の整備と電子移動に対する影響を考察した。具体的には、1.動的密度汎関数法の分子液体への拡張を行った。分子液体のモデルは剛体相互作用点モデルを使った。今年度は、近似に改良を加え、可逆項の扱いについてはほぼ完成した。この改良により、時間無限大で正しい平衡状態を保障するH定理が、拡散極限を取らなくても成り立つようになった。また、自由エネルギー汎関数に対数項がある場合も単純液体と同様に取り扱えるようになった。 2.溶媒の緩和が分布するとき、その幅のダイナミックスを記述する分子論的な方程式を導出した。北原のオメガ展開の方法を単純液体の動的密度汎関数法に応用して、具体的な表式を得た。この式により分布が非平衡な時の密度場の分散を求めることが出来る。これを使えば、溶媒和ダイナミックスにおける分布の幅の緩和を、分子シミュレーションよりは簡単に計算することが出来る。 3.溶媒の緩和における分布が、電子移動にどういう影響を及ぼすか、簡単なモデルで調べた。始状態と終状態のエネルギー差を反応座標とし、その分布関数の時間変化を与える反応拡散方程式を考える。反応が起こらないときのグリーン関数をガウス型に近似して、幅とピークに違った緩和時間を与える。このモデルに対して、数値計算を行ったところ、活性化エネルギーが小さい時は、ピークの緩和が速くても幅の緩和が遅ければ、電子移動速度は遅くなることが分かった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)