Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
1.ナノメートルサイズの分子長を有する長鎖オリゴチオフェン分子ワイヤの合成を行ってきた。これらが電子移動担体分子ワイヤとして実際に機能するかどうかの評価を目的として,オリゴチオフェンの一方のα末端にドナーとしてポルフィリンを,他方にアクセプターとしてフラーレンを連結した三元系化合物を設計し,合成に成功した。蛍光量子収率と蛍光寿命から見積もられた電子移動速度の鎖長に対する減衰因子はポリp-フェニレン系を大きく下回り,ポリエンやポリインに匹敵する値となり,オリゴチオフェンが分子ワイヤとして優れた機能を有することを明らかにした。 2.ワイヤ型の剛直なオリゴチオフェンに対し,より柔軟な形でπ共役系を連結した2,3-チエニレン=エチニレンオリゴマーの合成を行い,GPC分析とスペクトル挙動からコイル型の分子構造が優位であることを明らかにした。また,2,3-チェニレン=エチニレンオリゴマー-フラーレン連結分子を合成し、オリゴマー部がコイル型配座をとることおよびこの配座に起因して無極性溶媒中でも光誘起電子移動が部分的に起こることを明らかにした。 3.フラーレン連結オリゴチオフェンが高効率の光誘起電子移動を行うことに着目し,対応するジスルフィド化合物および新たに開発した堅固な自立型トリチオールアンカーを有する連結化合物を合成して,それらの金電極上の自己集合単分子膜の作製および光電気化学特性の評価を行った。自立型アンカーの使用はスルフィドアンカーの約100倍の光電流を示し,その高い有用性が明らかとなった。また,オリゴチオフェン鎖長の伸長に伴う効率の向上を観測し,最高35%の光電変換量子収率を達成した。
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