イオン性基質を利用する溶液反応解析と反応設計への応用
Project/Area Number |
12042272
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
奥山 格 姫路工業大学, 理学部, 教授 (40029484)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ビニルカチオン / シクロアルキン / ヨードニウム塩 / 求核置換反応 / 脱離反応 / 転位反応 / 光学活性化合物 / イオン性基質 / 加溶媒分解 / 隣接基関与 |
Research Abstract |
光学活性4-メチルシクロヘキシリデンメチルヨードニウム塩(1)をクロロホルム中、トリフラートイオンTfONBu_4あるいはメシラートイオンMsONBu_4と反応させると、非転位置換生成物2Sと転位置換生成物3Sが得られた。トリフラートとの転位生成物3Tfの立体化学純度は1のそれをほぼ維持していたが、メシラート生成物3Msの立体化学純度は1に比べて大きく低下していた。エキソ炭素を^<13>C標識したヨードニウム塩を用いてMsONBu_4と反応を行ったところ、標識の移動が観測でき、移動した割合は立体化学純度の低下分に相当していた。さらにMeODを添加して1・BF_4^-とMsONBu_4との反応を行ったところ、転位生成物3Msのビニル水素の一部が重水素置換されていた。次に、シクロペンタジエノン存在下に、メシラートとの反応を行ったところ、高い立体化学純度を保った3Msが低収率で生成した。それと同時にシクロヘプチンのベンゾ付加体も生成した。以上の結果から、第一級ビニルカチオンを経由することなく、転位シクロヘプテニルカチオンを経て、シクロヘプチンを生成し、この中間体にメシラートが求核付加してラセミ化した3Msを与える機構で反応が進行しているものと結論できた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)