Project/Area Number |
12042286
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Institute Fundamental Chemistry |
Principal Investigator |
松原 世明 財団法人 基礎化学研究所, 主任研究員 (60239069)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | パラジウム表面 / 分子軌道法 / 窒素 / 一酸化炭素 / 一酸化窒素 / 吸着構造 / 脱離過程 / 分子動力学法 / パラジウム / 表面 / 金属クラスター |
Research Abstract |
アンモニア合成をはじめとする工業的生産過程や自動車排気ガスなどに含まれるCOやNOxなどの有害物質の分解反応の環境問題への応用など、その多種多様な応用面から古くから注目され活発に研究されている不均一系触媒反応において、反応基質分子の吸着・脱離は、重要なステップの一つである。本研究は、あまりよく知られていないPd(110)表面上での、性質が異なるN_2、NOおよびCO分子の吸着構造について、Pd(110)単位胞からなるPdクラスター、Pd_n(n=1,2,5,25)を用い、ab initio分子軌道(MO)法により理論的に検討を行った。その結果、金属表面では、d^<10>であるPdの場合であっても、Pd原子から吸着分子への電子の逆供与ばかりでなく、吸着分子からPd原子への電子の供与も相互作用のために重要となり、N_2分子のようにπ受容性が弱くσ供与性の性格が強い分子の場合、最安定構造は、σ供与の寄与が大きいtopサイトでのend-on型であることが分かった。一方CO分子のようにπ受容性の性格が強い分子では、逆供与も重要であり、最安定構造は、σ供与およびπ逆供与の両方が寄与するshort-bridgeサイトでのend-on型であった。また、最近、Pd(110)表面上でNO分解反応により生成したN_2分子が、490Kで画法線から[001]方向に37°傾いた方向に脱離するという特異な実験結果が報告された。この実験結果の非平衡・非定常的な特徴を明らかにするために、MO法の解析を元に分子動力学(MD)法を用いてN_2脱離の動的過程の解析を行い、一連の化学反応中の中間的な非定常非平衡過程が金属表面上における吸着分子の脱離にみられる特異な指向性に本質的であることを解明した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(13 results)