Project/Area Number |
12045207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大泉 康 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00006355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 真也 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80271849)
松永 公浩 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90222306)
中畑 則道 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (60045804)
中谷 圭吾 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教務職員 (60281979)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 神経細胞分化 / ナルドシノン / ピクロサイド / ゲルセミオール / 9-ヒドロキシセンペロシド / 神経成長因子 / MAPキナーゼ / PC12D細胞 |
Research Abstract |
約20種類の生薬および薬用植物抽出エキスを調製し、NGF増強活性を検討したところ数種のエキスに有用な活性が認められた。そのうち顕著な活性が認められた甘松香、胡黄連および南米産薬用植物 Verbenaの抽出エキスを、NGF増強活性を指標にしながら順次分離精製した。その結果、活性物質として、甘松香からnardosinone、胡黄連からpicroside IおよびII、Verbenaからgelsemiolおよび9-hydroxysemperoside agluconeを得た。さらに、Verbenaから新規骨格を有する7環性イリドイド配糖体littoralisoneおよびdihydrochalconeの二量体を得ることに成功し、各種スペクトルデータおよび二次元NMRの詳細な解析によりそれらの構造を決定した。PC12D細胞において、picroside IおよびIIは、各々単独では神経突起伸張作用を示さず、NGF、staurosporineおよびdbcAMPによる神経突起伸張を顕著に増強することを見出した。picroside IおよびIIによる神経突起伸張増強作用はMEKの阻害剤であるPD98059によって顕著に抑制された。しかしながら、picroside IおよびIIによるMAP kinaseリン酸化の増強は認められなかった。これらの結果より、picroside IおよびIIはMAP kinaseよりも下流に作用して突起の伸張を増強していることが示唆された。9-hydroxysemperoside agluconeが、神経突起を有する細胞の割合にはほとんど影響を与えることなく、突起の長さのみを顕著に増強することを見出した。このことから、NGFによる神経細胞の分化機構において、突起を有する細胞の割合を増加させる作用と突起を延長する作用とは別の機構を介していることが示唆された。
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