発光性真菌Armillariella melleoにおける発光現象の機構解明
Project/Area Number |
12045237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
寺西 克倫 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (20237001)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 生物発光 / 発光真菌 / 発光現象 |
Research Abstract |
全く未知である真菌Armillariella melleoの発光機構の解明を目指し、本助成期間では、フォトン放出分子(最終発光体)の探索を行った。 [Armillariella melleoの培養条件の検討] 発光化合物の大量分離に適した発光性Armillariella melleoの培養において、暗所、30℃、湿度60%の条件が生育に適していることが明かとなった。発光強度は、生育状態と正の相関が得られた。しかし、生育時間との関係において生育初期から成長期において発光現象が活性化され、生育後期においては、菌体の褐変化とともに発光活性が著しく低下することが判明した。液体培養においては、生育速度が遅く、さらに発光活性が低いことが明かとなった。 [発光体の探索] 本研究では、Armillariella melleoの発光は活性酸素により誘起されるものと仮定し、活性酸素誘起発光の強度を指標としてArmillariella melleo内の発光可能な成分の検出を行なった。ただし、Armillariella melleoの生物発光の発光極大は520nmのシャープな発光であるが、この発光はエネルギー移動による二次的な発光発現の可能性もあるので、520nmの発光波長に限定せず発光活性成分の検出を行なった。活性酸素の発生系としてフェントン反応を用い、Armillariella melleoが生育した発光活性の高い菌体部分を採取し、粉砕体、メタノール抽出体、水抽出体に対してそれぞれ発光活性の検出をこころみた。しかし、いずれの被検体からもフェントン反応陽性の成分を得ることはできなかった。Armillariella melleoの発光部位を浸水させたり、軽く粉砕するのみで生物発光の活性が著しく低下することが明かとなり、発光に関与する物質が菌体内で不安定に存在している可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)