Project/Area Number |
12047212
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
佐々木 賢 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00114976)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 素粒子論 / ニュートリノ / 統一理論 / レプトン・ファミリー数非保存 / ニュートリノ振動 / 太陽ニュートリノ / 大気ニュートリノ / 統一模型 |
Research Abstract |
ニュートリノ振動を起こすには、(イ)ニュートリノが質量をもつこと、(ロ)ニュートリノの世代混合が起こることの二つが必要である。最近特に、輻射機構でニュートリノに質量を持たせるZee模型が、大気ニュートリノ実験や太陽ニュートリノ実験結果をうまく説明できる可能性を含んでいるとして、注目を集めている。そこで、当初の目標を変更して先に、Zee模型を詳しく調べてみることにした。Zee模型は標準模型では起こりえないレプトン・ファミリー数を破る数々の現象も引き起こす。では、それらの現象の実験データの上限値はZee模型を許容するであろうか? レプトン・セクターの現象からZee模型を検証することにした。詳細に調べた結果、レプトン・ファミリー数を破る現象についてのZee模型の予言は、いずれも現在の実験の上限を十分下回っているが、一方、Zee模型は最近報告されたBNLでのミューオンの異常磁気能率の実験結果を説明することができないことを見つけた。 これまで、ニュートリノ振動を説明するために多くの模型が提案されてきた。一方、これらの模型は、他のレプトン・ファミリー数を破る数々の現象も引き起こす。これらの現象を調べて模型の整合性を検証し、これまでに提案されてきた模型を選別していくのも、ニュートリノ振動を説明する究極の理論の探求には重要と思われる。その意味で、今回の研究で、ニュートリノ振動の実験結果を説明する模型として注目を集めてきたZee模型は、BNLでのミューオンの異常磁気能率の実験結果を説明できないとの指摘ができたことは、意義があると思われる。
|