ナメクジの嗅覚-味覚連合学習系における神経回路可塑性の解明
Project/Area Number |
12048209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邉 惠 (渡辺 恵) 東京大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80302610)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 神経修飾物質 / 連合学習 / 長期記憶 / ナメクジ / カルシウムイメージング / 嗅覚中枢 / 抑制性シナプス電位 / 局所場電位 / in vitro学習 / ナイスタチン穿孔パッチ法 / 嗅覚 / 同期振動 / 前脳 / 触覚 / シナプス後電位 |
Research Abstract |
これまでの研究から,ナメクジの単離脳にin vitro嗅覚学習を行わせると,学習後では匂い刺激時の嗅覚中枢(前脳)の局所場電位振動に変化が生じることが示されている.このような前脳神経回路における可塑性の生じる部位とそのメカニズムの解明を目的として,nonbursting neuronにおけるシナプス入力の変化を電気生理学的手法で解析した.nonbursting neuronでは局所場電位振動と同期した抑制性シナプス入力が生じている.cAMPの膜透過性アナログである8-bromo-cAMPを脳神経節に灌流投与したところ,局所場電位振動の振幅が増加した.また細胞内cAMPと細胞内カルシウムストアからのカルシウム放出を増加させる働きが知られているカフェインは,局所場電位振動の振動数と振幅をともに増加させた・細胞内IP3を増加させることが知られているムスカリンは局所場電位振動の振幅は変えずに振動数を増加させた.このことから,さまざまなセカンドメッセンジャー系によりnonbursting neuronにおける抑制性シナプス電位が多様な修飾を受けることが示された. また前脳における嗅覚情報のコーディングや学習に伴う可塑性を解明する上で必要な多点測定技術の確立を目指して,細胞種選択的な光学測定法の適用可能性を検討した.その結果,前脳nonbursting neuronの投射部位にカルシウム感受性色素を適用することにより,nonbursting neuronをカルシウム感受性色素で選択的に染色することが可能であることが示された.
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)