Budget Amount *help |
¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
昨年の研究結果に基づき,視葉から中脳への視覚ニューロンの投射をさらに詳しく調べた. 2種類の蛍光色素で視葉の部域の染め分けを行った結果,視葉の最終ニューロピルlobulaから前大脳前側葉への投射様式を明らかにすることができた.それによると,lobulaの単位構造の配置は維持されたまま,軸索は交叉することなく前大脳前側葉にはいっていた.したがって,前大脳前側葉には,視葉の受容野に相当する単位構造があることが推測された. モンシロチョウの脳について,Bodian染色連続切片,岩崎法準超薄連続切片像を解析し,脳内ニューロピルの立体配置,ニューロピル間の連絡を明らかにした.とくに,視葉ニューロンが終末する部域とそれらから,記憶中枢キノコ体,運動出力センター中心複合体を結ぶ経路を同定し,Golgi標本の精査によりそれらを結ぶニューロンの形態を明らかにした.さらに,中心複合体の単位構造を構成するニューロンの形態をGolgi染色標本で精査し,それら細胞の細胞体が分布する領域をBodian染色連続切片との照合により調べた.その結果,中心複合体を構成する細胞群は中心複合体の前方と後方に位置し,後方の細胞群は中心体のFanshaped Bodyの単位構造を形成し,前方に位置するニューロンはFanshaped Bodyの全域にわたって側枝を出すことがわかった.これらの知見により,ほかの部域の脳内ニューロピルとの情報伝達様式をさらに詳しく検索する足がかりができた.
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