線虫C.elegansのamphid感覚情報処理機構の分子生物学的解析
Project/Area Number |
12048225
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
桂 勲 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 教授 (00107690)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 健 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 助手 (10249948)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 行動 / 遺伝子発現 / 線虫 C.elegans / 走化性 / 感覚統合 / 連合学習 / 変異体 / 嗅覚順応 / 線虫C.elegans / 順応 / dauer幼虫 |
Research Abstract |
本研究は、当研究室で分離した線虫C.elegansの変異体を用い、主として分子生物学的手法により、感覚器官amphidで受容される感覚信号の処理機構(学習を含む)を解明することを目的とする。本年度は、以下の結果を得た。(a) 感覚情報の統合と「連合学習」に働くhen-1遺伝子(LDLaドメインをもつ分泌蛋白質をコードする)の研究をまとめた。従来のミスセンス変異以外に欠失変異を分離したが、表現型はほぼ同じだった(東京女子医大・三谷、安藤との共同研究)。(b)昨年度に匂い物質と飢餓の「連合学習」が、餌による順応の阻害でも説明できることを示したが、本年度は、これに基づき、新しい学習変異体、すなわち餌があってもbutanoneへの順応が起こる変異体を分離した。(c) 嗅覚順応に必要なsdf-13遺伝子産物は、転写因子Tbx2のホモログなのに、大部分が細胞質に局在する。また、約20個の神経で発現するが、嗅覚順応にはAWC神経(順応する匂い物質を受容する神経)で発現すれば十分なことを見つけた。(d) dauer幼虫形成制御に関わるsdf-9遺伝子(Tyr-phosphataseをコードする)は、頭部の1対の細胞(感覚神経のシース細胞?)で強く発現している。(e) dauer幼虫形成制御に関わるsdf-14遺伝子は、ABC transporterの1つをコードする。(f) daf-7遺伝子の発現を指標に、既知の様々な合成dauer構成性遺伝子の制御カスケードを調べたところ、daf-7の上流にASI神経の感覚受容に関わる遺伝子群と神経分泌遺伝子が並列に働くことが示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)