シナプス可塑性発現におけるKey moleculesの同定
Project/Area Number |
12050226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松岡 洋祐 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60263258)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | シナプス / 樹状突起 / mRNA局在化 |
Research Abstract |
「mRNAとしてシナプス/樹状突起まで輸送され、かつ局所的な翻訳制御を受ける蛋白質のなかに、シナプス可塑性発現のKey moleculesが含まれているはずである。」との仮説に基づき、マウス小脳よりそれらの同定を試みた。マウス小脳シナプトソーム由来の約100種類のmRNAの解析を行い、翻訳制御配列であるCytoplasmic Polyadenylation Element(CPE)に似た配列を有するものを10種類見い出した。これらmRNAの局在を脳切片を用いたin situ hybridization法により検討したところ、クロモドメインと呼ばれるクロマチン高次構造を制御すると考えられるドメインを有するMRG15蛋白質のmRNAが、一部の小脳プルキンエ細胞のproximal dendrites及び一部の大脳皮質第5層の錐体細胞のapical dendritesに局在することがわかった。興味深いことに錐体細胞におけるこの局在は領域特異性を示し、agranular insular cortex及び、granular insular cortexで顕著であった。次にMRG15蛋白質の局在を検討したところ、プルキンエ細胞、錐体細胞ともに細胞核のみならず細胞体全体及び樹状突起にもシグナルが検出された。一方、HEK293T細胞のような非神経培養細胞でMRG15を強制発現させた場合、この蛋白質は細胞核のみに局在化した。MRG15蛋白質及びそのmRNAの局在は神経活動等の神経細胞の生理的状態に依存した局在化機構の存在を示唆しており、MRG15蛋白質はシナプス/樹状突起と細胞核間の情報伝達に関与している可能性が高いと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)