Project/Area Number |
12050234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
小林 和人 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90211903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八十島 安伸 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (00273566)
松下 夏樹 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40271556)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥7,100,000 (Direct Cost: ¥7,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | 組換え体イムノトキシン / 細胞ターゲティング / 大脳基底核 / 間接経路 / 介在ニューロン / ドーパミン受容体 |
Research Abstract |
イムノトキシン細胞標的法(immunotoxin-mediated cell targeting,IMCT)は、遺伝子発現の特異性に基づいて特定のニューロンタイプを誘導的に破壊するためのアプローチであり、複雑な脳機能におけるニューロンタイプの役割の解明に有効である。大脳基底核は、随意運動や運動と関係する学習行動などの脳機能を媒介し、ドーパミン(DA)はこれらの機能において必須の役割を持つ。本研究では、IMCTを利用して線条体のニューロンタイプを破壊し、DAによる大脳基底核機能の調節を制御する分子細胞機構を明らかにする。第一に、IMCTを利用してDAD2受容体(D2R)を含有する線条体ニューロンの除去を誘導し、これらのニューロンの運動制御における役割を解析した。D2R遺伝子の制御下にインターロイキン-2受容体(IL-2R)を発現する変異マウスにイムノトキシン(IT)を注入することにより、線条体-淡蒼球投射ニューロンとコリン性介在ニューロンの破壊を誘導した。この破壊は、自発運動の増加を誘発したが、DA刺激薬に依存する運動促進作用を障害し、神経活動と関係する数種の遺伝子の発現変化を伴った。変異マウスの運動障害は、ムスカリン性アゴニストの投与によって回復せず、これらの障害は線条体-淡蒼球ニューロンの除去に起因することが示唆された。線条体-淡蒼球ニューロンは自発運動には抑制的に、DA誘導性の運動には促進的に働き、DA刺激の程度に依存して大脳基底核機能を双方向性に制御することが示された。第二に、internal ribosomal entry site(IRES)-IL-2R遺伝子カセットのノックイン系を構築するために、胚性幹(ES)細胞を用いてITの効果を検討した。ITは、IRESに依存してIL-2Rを発現する細胞を効率良く除去できることを示した。このノックイン系を用いて、線条体GABA性介在ニューロンの選択的破壊を試みた。プレプロソマトスタチン遺伝子の3'非翻訳領域にIRES/IL-2R遺伝子カセットを挿入したベクターを用いて、相同組換え体ES細胞を単離し、キメラマウスの作製を行なった。この遺伝子改変マウスを用いて、ソマトスタチンを含有する線条体GABA性介在ニューロンの役割を解析する。
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