脳神経内分泌小胞膜貫通電子伝達系の構築原理と生理機能
Project/Area Number |
12050236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
鍔木 基成 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (00145046)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | チトクロムb_<561> / アスコルビン酸 / 神経伝達物質 / クロマフィン小胞 / リポソーム / ドーパミン / ノルアドレナリン / 電子伝達 / チトクロム b561 / ビタミン C / 膜タンパク質 / MALDI-TOF-MS |
Research Abstract |
クロマフィン小胞をはじめとする神経伝達物質の合成・放出に携わる神経内分泌小胞には、cytochrome b_<561>(以下b_<561>)を中心とする膜貫通電子伝達系が存在し、細胞質のアスコルビン酸(AsA)から電子を受け取り、小胞内の銅含有酸素添加酵素(DBH・PAM)へ電子を供与することにより神経伝達物質の合成に関与している。b_<561>分子中には異なる中間点電位を持つ2つのheme Bが小胞内腔側と細胞質側に存在している。我々は酸化型b_<561>をDiethyl pyrocarbonate(DEPC)により処理するとHis88、His161、Lys85の部位がN-carbethoxy化され、AsAからの電子受容が阻害されることを見いだしている。 Extrusion法によりリポソーム膜中に精製したb_<561>が埋め込まれ、内腔にAsAを封入した人工小胞を作った。小胞外に酸化型cytochrome cを添加するとそのヘムは還元された。酸化型でDEPC処理したb_<561>を人工小胞中膜に埋め込み同様の実験をしたところ、電子伝達反応は顕著に阻害されたことから、膜中のb_<561>が内腔AsAからの膜貫通電子伝達を触媒することが証明された。b_<561>を埋め込んだ人工小胞をtrypsin処理し、SDS-PAGEとMALDI-TOF-MSで解析した結果、主要な切断部位は神経内分泌小胞においては内腔側に面しているLys191であった。即ち人工小胞膜中ではb_<561>は本来の向きとは逆向きに入っていると思われる。我々はさらにAARE処理と逆相HPLCによりN末端peptide断片を分離し、MALDI-TOF-MSスペクトルとアミノ酸配列の解析よりN末端付近の構造がAcetyl-Met-Glu-Gly-Pro-Ala-Ser-Pro-Ala-Arg-であることを明らかにした。 AsAを封入した人工小胞の外側に精製水溶性dopamine β-hydroxylase(DBH)を添加し、dopamineのアナログのtyramineを酵素基質として加えることにより、その水酸化物であるoctopamineの生成をHPLC解析により検出した。この活性は人工的な電子伝達mediatorであるferricyanideを添加すると顕著に増加した。AsAのみを封入した人工小胞の場合にはほとんど酵素活性は見られなかった。以上のことからAsA→b561→ferricyanide→DBHという順方向の膜貫通電子伝達による再構成反応系を構築する事が可能となった。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)