Project/Area Number |
12050238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
柿木 隆介 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10145196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 昌子 (渡邉 昌子) 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00321612)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 顔 / 脳磁図 / 認知 / 脳機能 / ヒト / 側頭葉 / 後頭葉 / 言語 / 高次脳機能 / 言語認知 / 顔認知 / 脳磁計 / 視覚 |
Research Abstract |
1.磁場(MEG)を指標にした語音学習の神経基盤の検討 日本人では英語の/l/と/r/など日本語に含まれない音素の聞き分けが問題であるが、最近は学習によって聞き分けが改善することが報告されている。学習の前後に誘発脳磁場成分ミスマッチフィールド(MMF)を記録した。MMFは被験者の注意を必要とせず、/l/と/r/の聞き分け能力を修得したかどうかの客観的な指標となりうるものである。被験者は日本語を母語とする右手利きの健常者16名で、聞き分け率をトレーニングの前後に測定した。聞き分け率が15%以上向上した9名の被験者のうち8名では、左大脳半球から記録された脳磁場にトレーニング前には出現しなかったMMF成分が出現あるいは潜時の短縮がみられた。右半球ではこのような被験者間で一貫した変化は認められなかった。したがって、語音の聞き分けの獲得には左側の聴覚野が関与することが示唆された。 2.「目の動き」認知に関するヒト脳部位局在 脳磁図を用いて、健常者における顔認知の時間的空間的過程の検索を行った。先ず静止顔画像に対しては全ての被験者で1Mと2Mの二つの成分が認められた。1Mは両側半球の第一次視覚野、2Mは側頭葉後下部の紡錘状回が活動源であった。ヒトの顔認知には紡錘状回が重要な役割を果たしており、右半球が左半球より優位であることが示唆された。次に目の動きと一般的な動きに対する脳活動を解析した。ヒトのMT/V5野は目の動きにも背景の動きにも活動し、左半球よりも右半球が優位であった。目の動きに対して誘発された脳磁場活動の活動源は一般的動きに対するものより有意に後方、下方に位置推定された。MT/V5野は他者の目の動きを認知する上で重要な役割を果たし機能別の受容野を有していることが示唆された。
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