マウス免疫系におけるストレス応答性MAPキナーゼ系の機能解析
Project/Area Number |
12051213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
仁科 博史 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (60212122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺谷 圏二 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (30302615)
星野 真一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (40219168)
堅田 利明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | T細胞 / MAPキナーゼ / JNK / ストレス / ホルボールエステル / カルシウムイオノフォア / SEK1 / MKK7 |
Research Abstract |
ストレス応答性のMAPキナーゼシグナル伝達系であるSAPK/JNK系は、生体防御に関わるT細胞の活性化やTh1/Th2細胞分化の制御に関与することが明らかにされている。SAPK/JNKを活性化する因子としてSEK1とMKK7が存在し、それぞれがSAPK/JNK分子内のThr-Pro-Tyr配列中のThrとTyrの両残基をリン酸化する(dual-specificity)キナーゼとして機能すると考えられている。我々はSEK1やMKK7のレベルからSAPK/JNK系の生理的役割を研究してきたが、その過程でSAPK/JNK活性化に関して興味深い現象を見出している。T細胞活性化刺激剤であるホルボールエステルとカルシウムイオノフォアで末梢T細胞や胸腺T細胞を刺激すると、ともに強いSAPK/JNKの活性化が観察される。しかしながら、SEK1欠損の末梢T細胞では野生型と同等のSAPK/JNKの活性化が認められるのに対して、胸腺T細胞ではSAPK/JNKの活性化はほぼ完全に消失したのである。これらの結果は、SAPK/JNK活性化の分子機構がT細胞の種類によって異なる制御を受けている可能性を示唆している。そこで、細胞内で起きているSEK1とMKK7によるSAPK/JNKの活性化やリン酸化の程度を定量的に検討し、1)これまではThrとTyrの両残基をリン酸化するキナーゼ(dual-specificity kinase)と考えられてきたSEK1とMKK7だが、SEK1はThr-Pro-Tyr配列のTyr残基を、MKK7は主にThr残基をリン酸化すること、2)両残基のリン酸化によってSAPK/JNKは相乗的に活性化されることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)