Project/Area Number |
12051216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田賀 哲也 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (40192629)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | アポトーシス / サイトカイン / 細胞分化 / シグナル伝達 / 転写因子 / ハイブリドーマ / BMP2 / IL-6 |
Research Abstract |
サイトカイン群はリンパ球等の免疫担当細胞の増殖や分化に重要な働きを担っているため、そのシグナルメカニズムを解析することは、免疫系の細胞制御の分子基盤を得るだけでなく、免疫病の発症機構を解明し新規治療法を検索する上でも重要な意義を持つ。(1)Interleukin-6(IL-6)依存性に増殖するマウス形質細胞腫由来ハイブリドーマMH60細胞にbone morphogenetic protein-2(BMP2)を添加するとアポトーシスが生じるが、これがTAK1-p38キナーゼ経路を経ること、またこの経路がSmad6がTAK1に物理的に会合することでアポトーシスともども阻害されることもわかった。(2)IL-6の下流の転写因子STAT3はチロシンリン酸化を経て活性化されるが完全な活性化にはセリン残基のリン酸化が必要とされる。そのリン酸化を担うSTAT3セリンキナーゼの新規発現クローニング方法を確立し、それにより候補分子の単離を行った。(3)免疫系を司る細胞群は造血幹細胞から分化する。胎生期のマウス造血組織の形成を制御するシグナル分子を探索したところ、2266個のアミノ酸からなり核移行配列を有する新規分子ELYSのcDNAを単離することができた。この分子の卵黄嚢での発現は胎生9日に高く、以降減少した。胎生11日では大動脈の内皮で、また13日に肝臓、16日に胸腺と脾臓で強い発現が見られ、胎生期の造血組織の移行に相関する発現様式をとっていることからELYSが造血に重要な機能を果たしていることが示唆された。
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