Project/Area Number |
12051230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大森 斉 岡山大学, 工学部, 教授 (70116440)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 抗体 / 成熟B細胞 / RAG遺伝子 / V(D)J再構成 / インターロイキン7 / 親和性成熟 / 体細胞変異 |
Research Abstract |
我々はマウスの胚中心(GC)B細胞において発現するrecombination activating geneの産物(RAG-1,RAG-2)がどのような生理的役割を担っているか検討した。胚中心ではBCR遺伝子の体細胞変異による多様化と正および負の選択により抗体の親和性成熟が進行する。そこで抗体の親和性成熟の過程にRAGによる抗体遺伝子の2次的再構成が直接寄与しているかどうか検討した。抗NPmAb(17.2.25)のVHDJH(VHT)を一方のall eleのJH部位に組み込んだ(QMxC57BL/6)F1マウス(以下F1と略称)を用いた(表現型VHT/JH k+/k-1+/1+)。F1マウスを、そのBCRに対して低親和性のハプテンであるp-nitrophenyl(pNP)-CGGで免疫し、pNPに対する親和性成熟過程を解析した。pNPでF1を免疫すると、クラススイッチを伴う抗pNP応答が誘導され、免疫後8日から16日にかけてpNPに対する親和性成熟が進行することが確認された。血清およびハイブリドーマの解析から、高親和性抗pNP抗体の多くがλ鎖を持つこと、親和性成熟に伴いλ陽性抗体の割合が増加することがわかった。リンパ節において、RAGの発現上昇、λ鎖再構成の指標であるRSシグナル配列の切断が見られたので、確かに末梢リンパ組織で、λ鎖の再構成が起こっていることが確認された。RAGの発現を抑制するために免疫後、抗IL-7Rα抗体を投与したところ、抗体産生量が低下することなく、(1)リンパ節細胞でのRAGの発現抑制、(2)λ鎖の再構成の抑制、(3)λ陽性抗体の割合の減少、(4)親和性成熟の抑制が起こることが確認された。これらの結果は胚中心でのλ鎖遺伝子のRAGによる再構成が親和性成熟に寄与し得ることを示している。
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