Project/Area Number |
12052213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鳥山 尚志 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 教授 (40013338)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | サリチル酸 / 芳香族アミン / ペルオキシダーゼ / モノアミンオキシダーゼ / 活性酸素種 / 細胞内カルシウム上昇 |
Research Abstract |
SA処理タバコ培養細胞系で起こる細胞外ペルオキシダーゼ反応による活性酸素種(ROS)生成が、SA以外の化合物でも起こるかどうかを検討した。芳香族アミンであるフェニルエチルアミン(PEA)やベンジルアミンをタバコ培養細胞(BY-2)懸濁液に与えると、非常に急激で一過性のROS(H_2O_2とO_2^-)の生成が化学発光により検出され、ESRによってOHの生成も確認された。エチルアミンやプトレシンでも弱いながらROSの生成が検出された。H_2O_2検出試薬ルミノールとO_2^-検出試薬CLAは用いた実験条件では、細胞内に入らないので、検出されたROSは細胞外で生成されたものと考えられる。細胞内H_2O_2検出試薬ジクロロフルオレセインの蛍光を共焦点レーザ顕微鏡で観察することで、H_2O_2は細胞内にも検出された。このH_2O_2は細胞内で生成されたものか、細胞外から移行したものかは確定できなかった。ROSに続いて|Ca^<2+>2|_c上昇が観察された。この|Ca^<2+>|_c上昇はLa^<3+>やBAPTAで抑制されたので細胞外から流入したCa^<2+>によるものと考えられる つぎに細胞培養を細胞外、細胞壁、細胞内の3画分に分けてROS生成活性の分布を調べた。PEAによるH_2O_2生成活性の50%以上が細胞外に存在した。細胞壁画分の活性は細胞内画分の約2倍であった。O_2^-生成活性の分布も同様であった。細胞内H_2O_2生成活性はクロルグリン、パルグリンおよびDPIによって強く阻害されが、細胞外画分と細胞壁画分の活性は阻害されなかった。SHAMはいずれの画分の活性も阻害した。これらの結果は細胞内ではフラビン型モノアミンオキシダーゼ(とペルオキシダーゼ)が、細胞壁と細胞外ではCu型モノアミンオキシダーゼかペルオキシダーゼがROS生成に関与していることを示唆している。PEAで誘導されるROS生成はセイヨウワサビペルオキシダーゼによっても引き起こされた。従って細胞外のROS生成はSAの場合と同様にペルオキシダーゼが関与する反応であると考えられる。
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