Project/Area Number |
12052225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
相沢 慎一 帝京大学, 理工学部, 助教授 (50222451)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ニードル複合体 / 植物病原菌 / タイプIII型分泌装置 / 電子顕微鏡 / オスモセル / べん毛 |
Research Abstract |
ニードル複合体は病原性因子を宿主細胞に注入するタイプIII型分泌装置として、初め動物病原菌に見つかった。植物病原細菌の毒針は線毛の1種であるといわれている。しかし、病原性遺伝子群の配列相同性解析によると、植物病原細菌にも動物病原細菌のニードル複合体の中核を構成する遺伝子と類似の遺伝子が存在することが明らかであり、植物病原細菌にもニードル複合体に類似の構造があることが強く示唆される。私たちは植物病原細菌のニードル複合体を発見するための培養条件の検討から始めた。 植物病原細菌Xanthomonas campestris Erwinia carotovoraの2種類について培養条件と細胞表面構造の関係を調べる実験を行った。まずべん毛に注目し、培養温度30℃前後、種々な培地(LB培地、YP培地、TYC培地など)を用い、培養時間(濁度)および運動性の相関を調べた。 X.campestrisはYP培地でよく成長し、27度で約36時間後に定常状態まで達した。E.carotovoraはLB培地でもYP培地でも同じように30℃、6時間ほどで定常状態に達した。運動性はともに濁度(OD650)0.6〜0.9の対数増殖期後期で非常に活発であった。それ以降は急激に運動性を無くした。運動性の有無はべん毛の有無によっていた。すなわち、べん毛形成は細胞成長のごく一時期に限られていることが明らかになった。 また、ニードル複合体を電子顕微鏡で発見しやすくするためにオスモセル作製条件の検討した。 植物病原細菌はほとんどグラム陰性菌であり、細胞内が中空の「オスモセル」の作製には動物病原細菌の浸透圧ショック法が適用できる。ただ、植物病原細菌の生存環境は動物病原細菌のそれよりも過酷であるために、その細胞外膜には様々な工夫がされている可能性がある。上記の菌株を用いてオスモセル作製の条件を調べた。その結果、2種類ともに対数増殖期中期では収率よくオスモセルを作ることができた。しかし、定常状態ではほとんどできなかった。そして、X.campestrisのオスモセルからニードル複合体らしき構造体を見つけた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)