D1,D5ドーパミン受容体ノックアウトマウスを用いた学習記憶と性行動制御の研究
Project/Area Number |
12053218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
饗場 篤 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20271116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 和貴 東京大学, 医科学研究所, 寄付研究部門教員 (20217657)
中村 健司 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90253533)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | ドーパミン / D1R / ノックアウトマウス / D5R / GABA / 海馬 / SKF81297 |
Research Abstract |
ドーパミン神経系は運動調節、認識、感情、神経内分泌制御、報償系等に深く関わっている。ドーパミン受容体は三量体Gタンパク質と共役し、cAMPを始めとする2次メッセンジャーを介してシグナルを伝達すると考えられている。ドーパミン受容体には5つのサブタイプが存在し(D1R-D5R)、それらはD1RファミリーとD2Rファミリーに大別される。ドーパミンD1Rファミリーの機能を解析するため、D1RノックアウトマウスおよびD5Rノックアウトマウスを作製した。さらに、これらのマウスの交配により、D1RD5R2重欠損マウスを得ることができた。最近、海馬においてD1Rファミリーのうち、D5Rがアゴニストで活性化さるとGABAA受容体と相互作用し、3量体GTP結合蛋白質を介さずにそのGABA応答性を低下させるという報告が、培養細胞での強制発現系および海馬初代培養細胞を用いた実験によりなされた。そこで、D1R欠損マウスおよびD5R欠損マウス、さらにD1RD5R二重欠損マウスから海馬初代培養細胞を単離し、これらの細胞にD1RファミリーアゴニストであるSKF81297を作用させ、野生型海馬神経細胞で見られるGABA応答性に変化が生じるかどうかを測定することにより、実際にD5R選択的なGABAA受容体の活性制御が起こるのかどうかを検討した。その結果、野生型細胞ではSKF81297を作用させたところ、報告にあったようにGABA応答性が低下した。ところが、この効果はD1R欠損細胞、D5R欠損細胞、D1RD5R欠損細胞のいずれでも観察され、D1RファミリーアゴニストであるSKF81297のGABA受容体に対する効果の作用点はD1R,D5Rのいずれでも無いことが明かとなり、SKF81297のGABARに対する直接の作用もしくはクローニングされていない新規のD1Rファミリー受容体への作用が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)