Project/Area Number |
12053274
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
福田 光則 理化学研究所, 発生神経生物研究チーム, 研究員 (50311361)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Keywords | シナプトタグミン / 神経突起伸長 / イノシトールポリリン酸 / 神経伝達物質放出 / シナプス小胞 / リン脂質結合 / エキソサイトーシス / エンドサイトーシス |
Research Abstract |
記憶・学習といった高次脳機能を司る複雑な神経回路網の形成には、適切な神経活動に依存した可塑的成熟過程が必要と考えられている。すなわち特定の入力のあった神経突起のみで何らかの質的・量的な変化が起こるはずである。本研究では神経活動に依存した神経突起の質的・量的変化を膜(小胞)輸送という観点から捕らえ、神経活動に依存した細胞体(ゴルジ体)から神経突起の先端部への新規小胞輸送過程(以下、"神経活動依存的小胞輸送(activity-dependent vesicle transport)"とする)の存在を明らかにするため、膜輸送に重要な役割を果たすシナプトタグミン・ファミリーに焦点を当て以下の知見を明らかにした。(1)シナプトタグミン4という4番目のアイソフォームが中枢神経系の神経細胞でゴルジ体及び神経突起の先端に存在する。(2)この分子のタンパク質量は脱分極刺激により数倍にまで増加するとともに、ゴルジ体から神経突起先端方向への輸送が促進されているような免疫組織像が得られている。(3)マウス海馬においてシナプトタグミン4分子の発現は一過性で(生後3日から13日頃まで)シナプスが形成される時期とほぼ一致している。(4)金コロイドを用いた免疫電顕にによりシナプトタグミン4分子は神経細胞のゴルジ体の他に神経突起内の小胞あるいは小さなオルガネラ様の構造物に存在するが、プレシナプスのシナプス小胞には存在しないことが明らかになった。以上の結果から脳内には特異的な"神経活動依存的小胞輸送"システムが存在するものと考えられ、Green fluorescence protein(GFP)融合シナプトタグミン4分子を指標としてこの過程の可視化を試みた。
|