Project/Area Number |
12053282
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
金保 安則 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員(部長) (00214437)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | PIP5-キナーゼ / ホスホリパーゼD / 神経突起 / PC12細胞 / N1E-115細胞 / リゾホスファチジン酸 |
Research Abstract |
リン脂質代謝酵素のホスファチジルイノシトール4-リン酸5-キナーゼや(PIP5K)とホスホリパーゼD(PLD)の神経突起伸長と退縮機構への関与について培養細胞を用いて解析した結果、以下のことが明らかとなった。 PIP5Kαをマウス神経芽細胞腫N1E-115細胞に強制発現させると、血清除去による神経突起の形成・伸長が阻害され、球形を保持していた。PIP5Kαのキナーゼ欠失型変異体(D266A)を強制発現させると、血清存在下で培養しているにもかかわらず非常に長い神経突起が形成された。さらに、N1E-115細胞において形成された神経突起はリゾホスファチジン酸(LPA)刺激により退縮するが、D266AはLPAによる神経突起の退縮を阻害した。従来より、低分子量G蛋白質のRhoAとそのターゲットであるROCK(Rho kinase)は神経突起の退縮において重要な役割を果たしていることが知られているが、D266AはROCKによる神経突起の退縮を阻害した。これらの結果から、PIP5Kαは神経突起退縮シグナリングにおいてRhoA/ROCKの下流因子として機能していることが示唆される。 一方、PLDアイソザイムの発現誘導可能なクロム親和性細胞腫PC12細胞において、PLD2を発現させると上皮増殖因子(NGF)による神経突起の形成は非常に顕著に促進された。また、NGFによる神経突起の形成・伸長は、PLD2の活性欠失型変異体の発現およびPLDによるホスファチジン酸の産生を抑制する1-butanolにより阻害された。これらの知見から、PLD2は神経突起の形成・伸長において重要な役割を果たすことが結論づけられる。
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