Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保庭 眞彰 (久保庭 真彰) 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70111698)
吉野 悦雄 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80142678)
上垣 彰 西南学院大学, 経済学部, 教授 (70176577)
田畑 伸一郎 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (10183071)
岩崎 一郎 一橋大学, 経済研究所, 助教授 (70323904)
ISLAMOV Bakhtior 一橋大学, 経済研究所, 教授 (60313441)
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Budget Amount *help |
¥48,200,000 (Direct Cost: ¥48,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥12,100,000 (Direct Cost: ¥12,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥12,100,000 (Direct Cost: ¥12,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥12,000,000 (Direct Cost: ¥12,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥12,000,000 (Direct Cost: ¥12,000,000)
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Research Abstract |
1.今年度はプロジェクト最終年であり,主要な研究領域(1)旧ソ連・中東欧諸国の年金改革,(2)老齢化・少子化など人口問題,(3)市場移行経済の労働市場問題に集中する事とし,10月の京大サマーワークショップでは,分担者の過去五年間の研究成果や今後の研究方針が報告され,その評価がなされた.平成17年3月の国際ワークショップ「移行経済諸国の世代間利害調整の経済学」では,米国,ロシア,カザフスタンおよび中・東欧諸国から屈指の専門家10名を招聘し,移行経済における年金問題や労働・人口問題について,学内外から約50名の参加者を得て,白熱した討論がなされ,日本側も研究分担者および協力者6名がその研究成果を披露した. 2.こうして新年金制度や労働市場の実証的・計量的分析,移行経済諸国の今後50年間の人口動態のシミュレーション分析等を通じて,そこでの世代間利害調整問題の実態がかなり明らかにされた.例えば,旧ソ連諸国や中欧諸国において年金改革の目玉とされた積立型年金制度は年金給付の確保の見通しを欠き,世銀の支持を得たラディカルな年金改革は期待された成果を納めていない点や,ソ連邦崩壊とそれに伴う経済・社会的混乱がロシアやカザフスタンの人口動態に与えた否定的インパクトについて,解明がなされた.これらの知見は.移行経済研究分野における極めて新しい国際的学問的寄与である. 3.従来研究成果は『経済研究』,『海外社会保障研究』,『比較経済体制学会年報』,『一橋大学論叢』,Eurasian Geography and Economics等査読付き学術誌に発表してきたが,今年度はこれにハンガリーの最高経済学誌Acta-Oeconomicaが加わる事になった.また,当該プロジェクトの既刊ディスカッションペーパーの数は五年で約50本に達した.その中の最重要業績は,改訂の上,東洋経済新報社から『移行諸国の年金改革』として,また2冊の欧文論集として公刊を予定している.
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