Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
1)数ミクロンからサブミクロンオーダの単結晶シリコンカンチレバーで、先端に探針を有するものの作製に成功した.シリコンの結晶方位による異方性を用いてカンチレバーと探針を形成しているため、極めて精度の高い作製が可能となった.これにより、スケーラブルな作製方法が実現され、形状と寸法精度が全体の大きさや、フォトリソグラフィー装置の精度に大きく依存しないことを確認した.この作製手法により、一平方センチメートルあたり、数100万個のカンチレバーの作製が可能となった.2)上記のような、ナノメートルオーダの3次元構造物の動特性の評価を目的として、100MHzまでの帯域を有するレーザドップラー振動計を実現した.その際、ヘリウムネオンレーザの880MHzのビートを光音響変調器を用いて1080MHzとし、これを搬送周波数として用いた.1GHz以上の搬送周波数を用いることにより、100MHz程度までのドップラー計測が可能となった.3次元のナノ構造物はその質量が小さいために、機械的固有振動数が1MHzから1GHz程度に存在する.本年度の成果によって、様々なナノ構造物の動特性の計測が可能になると考えられる.一例として、上記カンチレバーを真空中で計測したところ、Q値が10000であることを確認した.3)超高真空内で作動する、レーザドップラー振動計プローブ位置決め機構を実現した.これを用いて、今後、超高真空内での質量や場の計測を行う.
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