Project/Area Number |
12136208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University (2002-2004) Kurume University (2000-2001) |
Principal Investigator |
室原 豊明 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90299503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 隆久 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (00303644)
古森 公浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40225587)
上田 裕一 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80314011)
江口 裕之 久留米大学, 医学部, 助手 (60279164)
新谷 理 久留米大学, 医学部, 助手 (20309777)
加藤 宏司 久留米大学, 医学部, 助手 (70279165)
上野 高史 久留米大学, 医学部, 講師 (90184952)
佐々木 健一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (70320190)
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Project Period (FY) |
2000 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥66,300,000 (Direct Cost: ¥66,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥19,100,000 (Direct Cost: ¥19,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥19,100,000 (Direct Cost: ¥19,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥15,300,000 (Direct Cost: ¥15,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥12,800,000 (Direct Cost: ¥12,800,000)
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Keywords | 血管新生 / 血管発生 / 骨髄細胞 / 再生医療 / 虚血性心疾患 / 細胞治療 / 血管内皮細胞 / 血管内皮前駆細胞 / 側副血管 / 内皮前駆細胞 / 慢性閉塞性動脈硬化症 / 血管再生 / 血管形成 |
Research Abstract |
内皮前駆細胞(EPC)は、CD34を陽性に持つ血球系未分化幹細胞と起源を等しくすると考えられ、末梢血以外にも骨髄や臍帯血から培養・採取可能である。我々はこれまでに、ヒト臍帯血から内皮前駆細胞を得ることに成功し、さらにこれらの細胞を免疫抑制動物の虚血骨格筋内へ移植することにより、血管新生や側副血行路の発達が促されることを確認した。また成人においては、内皮前駆細胞は唯一の造血臓器である骨髄に由来する。我々は2000年より国内多施設共同研究として、重症閉塞性動脈硬化症・Buerger病患者に対する自己骨髄細胞移植による血管新生療法を開始しており良好な成績を得ている(TACT study)。この成果は、2003年6月に再生医学領域では日本初の高度先進医療・保険適応として厚生労働省より認定され今日に至っている。我々は内皮前駆細胞や自己骨髄単核球細胞移植による血管新生療法について引き続き検討を加えている。本年度は、2002年から研究代表者が新しく移籍した名古屋大学医学部附属病院においても、自己骨髄細胞移植による血管再生療法の臨床応用を開始した(重症末梢動脈閉塞症患者に対して)。既にこれまでに7例の治療を完了しており、効果も複数例で認められている。2003年度の11月には、自己骨髄単核救細胞移植による重症末期狭心症患者への血管再生療法のプロトコールも名古屋大学医学部倫理委員会に承認されており、2004年の後半にこの治療を開始した。基礎研究面では、移植前の内皮前駆細胞に低酸素負荷を与えると細胞機能が活性化され、移植後の血管新生効果が増強されることが確認された。また、機械的刺激によっても細胞の血管新生機能が活性化されることが明らかとなった。さらに細胞移植とAngiopoietin-1(Ang-1)遺伝子治療との併用により、より少ない骨髄細胞によっても同程度の血管新生効果が得られることが我々の基礎研究より明らかとなった。これ以外にも、降圧剤として汎用されているACE阻害剤やAngiotensin II 1型受容体拮抗剤が腫瘍の増殖や増殖性糖尿病性網膜症の増悪を軽減させたとの実験結果に着目し、これらの効果が血管新生の抑制を介していることを実験的に確認した。さらにVEGF-E/PIGFキメラ遺伝子が、VEGF-A遺伝子と同程度に虚血部位の血流を改善させることが判明した。今後これらのキメラ遺伝子と骨髄細胞の併用療法を考察していく。
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