Project/Area Number |
12139203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横溝 岳彦 東大, 医学(系)研究科(研究院), 助教授 (60302840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚住 尚紀 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70313096)
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Project Period (FY) |
2000 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥29,000,000 (Direct Cost: ¥29,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥9,400,000 (Direct Cost: ¥9,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥9,400,000 (Direct Cost: ¥9,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥10,200,000 (Direct Cost: ¥10,200,000)
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Keywords | ロイコトリエンB4 / BLT1 / BLT2 / 気管支喘息 / G-タンパク質共役型受容体 / クローニング / フォスホリパーゼ / 顆粒放出 / ARDS |
Research Abstract |
アラキドン酸カスケードの初発酵素である細胞質型PLA2(cPLA2)、ロイコトリエンB4(LTB4)とその受容体(BLT1,BLT2)の免疫担当細胞における役割を解明する目的で以下の実験を行った。 1)免疫担当細胞における受容体の発現 ヒト末梢血を抗BLT1で染色し、フローサイトメータで定量した。BLT1は、好中球、単球、好酸球に高い発現を認めたが、リンパ球では発現が観察されなかった。マウスではBLT1抗体が存在しないため、RT-PCR法にて発現を確認したところ、上記の細胞に加え、樹状細胞に発現が観察された。骨髄由来の樹状細胞(BMDC)はLTB4に対して、ベル型の走化曲線を有する走化性を示した。 2)BLT1欠損マウスの解析 BLT1欠損マウスの好中球はLTB4に対するカルシウム上昇反応、脱顆粒反応が消失していた。一方、LTB4に対する結合は、好中球・脾臓共に、野生型の約30%に低下していた。BLT1欠損マウスは、デキストラン硫酸経口投与で惹起される腸炎モデルでは野生型と比べて致死率に差がなかった。一方、オブアルブミン感作による気道過敏性モデル(気管支喘息モデル)では、優位な気道過敏性の減弱を認めた。この際、肺胞への好酸球の浸潤がほぽ完全に消失していることがわかり、本モデルではLTB4が好酸球の走化性因子として機能していることが明かとなった。 3)BLT2欠損マウスの作成 BLT2ターゲッティングベクターの作成、組換えES細胞の樹立とマウス受精卵へのインジェクション、キメラマウスの作出を完了した。現在、F1マウスを獲るための予備的実験を行っている。 4)cPLA2欠損マウスの肺線維症モデルにおける表現型の解析 ブレオマイシン気管内投与によるマウス肺線維症モデルにおいて、cPLA2欠損マウスは野生型マウスに比べて極めて減弱した反応を示した。気道抵抗値、浸潤細胞数、肺のコラーゲン沈着のいずれにおいてもcPLA2が重要な役割を果たしていることが明かとなり、cPLA2阻害薬が肺線維症の治療薬・予防薬として機能しうることを示した。
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