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進化生物学・発生生物学・ゲノム情報による複合的な形態形成研究

Research Project

Project/Area Number 12202030
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Review Section Biological Sciences
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

小椋 利彦  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (60273851)

Project Period (FY) 2000
Project Status Completed (Fiscal Year 2000)
KeywordsT-box / dHAND / eHAND / 心臓 / 心室
Research Abstract

鳥類以上の脊椎動物の心臓は、心室が非対称な発達をとげ、体循環を支える左心室と肺循環を支える右心室に分離する。これまでの研究から、この非対称な心臓発生の鍵となるのがTbx5遺伝子であることがわかってきた。この遺伝子は、ニワトリ、マウス、ヒトにおいて左心室に限局して発現する。また、単心室をもつ魚類では心室全体に発現する。このことは、Tbx5遺伝子を指標にすることで、発生学的なアプローチと進化論的なアプローチの両方を取ることができることを意味している。発生学的な手法によって、Tbx5遺伝子を右心室側に強制的に発現させると、心室中隔が右側にシフトしたり、極端な場合には単心室となることが認められ、この遺伝子の心臓の左右非対称な発生への直接の関与が証明できた。マウスでは左右心室にdHAND、eHANDが別々に発現することが知られているが、ニワトリでは両遺伝子とも左右心室で全く同じ発現パターンを示した。これは、Tbx5遺伝子の右心室への強制発現が左心室化を示すものであるのか、ニワトリでは検証できないことを意味している。このような理由から、トランスジェニックマウスを作製し、ニワトリ同様にTbx5遺伝子を右心室に強制発現した所、dHAND、eHAND遺伝子の発現パターンの逆転が観察された。このような結果を総合すると、Tbx5遺伝子が左心室を規定し、Tbx5の発現しない領域が右心室となることを示唆している。
本研究において、Tbx5遺伝子の積極的な関与が証明されたが、今後網羅的な遺伝子解析を行い、左右心室で別々に発現する遺伝子の探索を行う予定である。また、本研究による結果は、Tbx5遺伝子を指標に、脊椎動物の心臓の進化を解析できることを示しており、多様な生物のTbx5の解析によって進化論的なアプローチを進める端緒となった。

Report

(1 results)
  • 2000 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 小柴和子,竹内純,小椋利彦: "前後肢.心臓左右心室決定にかかわるTbx遺伝子"医学のあゆみ. 194巻・5号. 325-330 (2000)

    • Related Report
      2000 Annual Research Report
  • [Publications] 竹内純,小柴和子,小椋利彦: "前後肢の違いと心臓左右心室決定に関れるTbx遺伝子"遺伝子医学. 5巻.1号. 130-135 (2001)

    • Related Report
      2000 Annual Research Report

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Published: 2002-04-03   Modified: 2018-03-28  

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