Project/Area Number |
12202057
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岡野 和広 理化学研究所, 分子昆虫学研究室, 基礎科学特別研究員 (70322691)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Keywords | ESTデーターベース / 遺伝子発現プロファイル / カイコ / 情報伝達機構 |
Research Abstract |
本研究の目的は、カイコをモデル動物として、触角、脳、前胸腺、フェロモン腺などの感覚器、神経、内分泌器官由来の平均化cDNAライブラリーを作製し、大量cDNA解析によるESTデーターベースを元にした網羅的な解析を行うことで、雌雄個体間で行われるフェロモンを介した情報伝達と、ホルモンによる組織・細胞レベルでの機能調節のメカニズムを分子レベルで解明することである。 現在までに、脳、前胸腺、フェロモン腺のcDNAライブラリーを構築し、それぞれからランダムに1000クローンのシークエンスを行い、ESTデーターベースへ投入した。フェロモン腺から得られたESTデーターの詳細な解析から、カイコ性フェロモン(bombykol)生合成カスケードに関与するタンパク質群のESTとして、calmodulin、acyl-CoA-binding protein、acyl-CoA desaturaseが得られ、発現解析と機能解析を行った。 平均化cDNAライブラリーの構築は、テストケースとして、培養細胞cDNAライブラリーを元としてBonaldoらの方法に従って平均化を行った。数百クローンのESTを決定し、平均化前のライブラリーとの遺伝子発現プロファイルの比較を行った結果、個別遺伝子レベルでは2-8倍程度の出現頻度の減少が認められ、平均化cDNAライブラリーの作成は新規EST獲得に有効であることが推察された。 また触覚のcDNAライブラリーは構築が終了し、大量シークエンスをこれから行う予定である。神経節については、組織のサンプリング中で、近日中にcDNAライブラリーを作成する予定である。これらのフェロモン腺、脳、前胸腺、触覚、神経節の平均化ライブラリーの作成を行い、大量cDNA解析による個体間・内情報伝達機構の解明を試みる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)