Project/Area Number |
12204113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
白石 昌彦 国立がんセンター研究所, DNAメチル化とゲノム機能プロジェクト, プロジェクトリーダー (10178931)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Keywords | CpGアイランド / DNAメチル化 / ゲノムインプリント / SPM法 / メチル化DNA結合カラム / 重亜硫酸修飾法 |
Research Abstract |
CpGアイランドのメチル化により遺伝子発現は抑制されるが、既知インプリント遺伝子の多くは対立遺伝子の一方がCpGアイランドのメチル化により不活性化されている。メチル化異常と関連したインプリント異常はがん、遺伝病など多くの疾患で報告されている。しかし実際に同定されているヒトインプリント遺伝子の数は少ない。ヒトインプリント遺伝子を網羅的に単離することは疾患原因遺伝子の同定、メチル化によるゲノムの機能制御を理解するうえで重要である。本研究では、CpGアイランドのメチル化を指標とし、ヒトインプリント遺伝子を網羅的に単離する実験を行った。 9人のヒト男性肺がん患者由来の高分子DNAを制限酵素Tsp509Iで切断した後、メチル化DNA結合カラムにより高度にメチル化されたDNA断片を濃縮した。この断片をクローン化し、CpGアイランド単離技術SPM法によりCpGアイランドに由来すると考えられる断片を約600個得た。このうちがん特異的にメチル化されているCpGアイランドが約200個、正常体細胞でもメチル化されていると考えられるCpGアイランド(II型CpGアイランド)は約200個であった。II型CpGアイランドと判断された塩基配列のいくつかに関し正常体細胞でのメチル化の状態を重亜硫酸修飾法で解析したところ、約40%が片方のアレルの高メチル化と判断された。残りの60%は両アレルとも中程度にメチル化されていた。従って、今回単離したII型CpGアイランドのうち約80個が、アレル特異的と考えられるメチル化のパターンを示し、インプリント遺伝子に由来すると考えられた。
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