Project/Area Number |
12206022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀之内 末治 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80143410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 康夫 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (90292789)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Keywords | ゲノムライブラリー / 放線菌 / Streptomyces griseus / 形態形成 / 抗生物質生産 |
Research Abstract |
放線菌は多種多様な生理活性物質の生産菌として重要な工業微生物であるとともに、細胞の形態分化のモデル生物として基礎生物学の格好の材料である。我々の大きな目標は、ストレプトマイシン生産菌であるS.griseus IFO 13350株の全ゲノム配列(8Mb)を決定することであるが、その前段階としてS.griseusゲノムの整列化BACライブラリーを作製した。S.griseus染色体DNAをBamHIで部分分解後パルスフィードル電気泳動により分画し、約100kb以上のDNA断片をBACベクター(pBeloBAC11)にクローニングし、1440クローンからなるBACライブラリー(平均インサーション約80kb)を構築した。T7およびSP6RNAポリメラーゼを用いたin vitro転写により、任意のクローンの挿入DNA両末端に対するdigoxigeninラベルRNAプローブを作製し、BAC DNAを固定したナイロンメンブレンを用いたハイブリダイゼーションにより、そのクローンとオーバーラップするDNAを持つクローンを選択した。総計624クローンを用いてこの操作を繰り返すことによって、174クローンからなる整列化BACライブラリーが構築できた。本整列化BACライブラリーは4つのギャップ領域が存在するものの、ゲノムのほぼ全長をカバーしていると考えられる。現在、染色体DNAのDraI,AseI断片をラベルし、整列化BACクローン群とハイブリダイゼーションを行なうことによって、DraI、AseIによるゲノムの制限酵素地図を作製するとともに、整列化BACクローン群の染色体上での位置の特定を進めている。 一方、A-ファクター制御カスケード内の役者を同定するために、カスケード内の転写因子AdpAが結合するDNA断片をゲルシフト-PCR法にて20種以上取得した。取得したDNA断片を含む大きなDNA断片をクローニング、塩基配列決定による遺伝子の同定、A-ファクター依存性の転写の有無を確認した。その中の1つは、外界の環境変化に応答して転写を起こすシグマ因子をコードしていた。このシグマは、二次代謝には関係せず、形態分化にのみ関係していた。
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