Project/Area Number |
12206034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田賀 哲也 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (40192629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 康子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (50146809)
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
信久 幾夫 熊本大学, 発生医学研究センター, 助手
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Keywords | アストロサイト / 細胞分化 / シグナル伝達 / 神経幹細胞 / 転写因子 / ニューロン / BMP2 / LIF |
Research Abstract |
生体内各器官の形成過程では、幹細胞がゲノム構築に基づいて正しく分化の運命付けがなされる仕組み等が重要である。生体内には種々のシグナルが共存することを考慮し、本研究はゲノム構築に基づく共役シグナルのクロストークによる細胞機能制御メカニズムを解明する目的で、主として胎生期マウスの中枢神経系を対象に実施された。中枢神経系を構成するニューロン、アストロサイト、オリゴデンドロサイトは神経幹細胞から分化成熟する。胎生14.5日のマウス終脳の神経上皮細胞初代培養系にサイトカインbone morphogen etic protein-2(BMP2)を添加するとニューロンへの分化が抑制された。未分化神経系前駆細胞のマーカーnestin陽性細胞も減少した。逆にアストロサイトの系譜にある細胞マーカーS100-beta陽性細胞が増加した。この系にBMP2とは異なるファミリーに属するサイトカインleukemia inhibitory factor(LIF)をさらに添加すると成熟アストロサイトマーカーGFAP陽性細胞が出現した。BMP2は神経上皮細胞でnegative helix-loop-helix(HLH)蛋白Hes5,Id1,Id3の発現誘導を導くこともわかった。これらの結果は、BMP2がnegative HLH蛋白の発現を介してニューロン分化に必要なbasic HLH型転写因子の作用を阻害することで、ゲノム情報発現プロファイルの上ではニューロンへの細胞系譜に向かうことが運命付けられつつある細胞をアストロサイトの細胞系譜に向かわせるものと考察される。そこにさらにLIFが加わるとシグナルの共役によりアストロサイトに成熟するのであろう。BMP2が分化転換作用を発揮するにあたりゲノム情報発現プロファイルだけでなくクロマチン状態についても変化を来すことが考察される。
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