Project/Area Number |
12213008
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西平 順 北海道大学, 医学研究科, 助教授 (30189302)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 芳一 北海道大学, 医学研究科, 助手 (90186841)
岩渕 和也 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (20184898)
小林 正伸 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (80241321)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | MIF / マクロファージ / エンドトキシンショック / サイトカイン |
Research Abstract |
申請者はラットMIFの遺伝子構造を決定し、そのタンパク質の高次構造を明らかにするなど、MIFに関して一貫した研究を行ってきた。MIFは、本来リンパ球のみで産生されマクロファージを活性化すると考えられてきたが、免疫担当細胞に限らず種々の組織でも産生され、多くの炎症性疾患に関与することを発表した。劇症肝炎やARDSモデル動物を作成し、抗MIF抗体投与により致死率や病理組織学的所見が顕著に改善すること、anti-CD3による刺激による解析からMIFがTリンパ球の活性化に必須であることを報告した。さらにアトピー性皮膚炎や膠原病などの免疫系の破綻による難治性疾患の病態に深く関与することや脂肪細胞におけるMIFの発現がinsulinやglucoseにより制御されることも示した。一方、MIFは細胞増殖因子として機能し腫瘍細胞増殖や血管新生に深く関与することやmatrix metalloproteinaseを誘導し組織破壊の重要な因子であることを明らかにした。 本年度の補助金を活用し、MIFトランスジェニックマウスを作製し癌発症、増殖、転移との関連を検討し以下の結果を得ている。1.トランスジェニックマウスに皮下移植した腫瘍体積はコントロールマウスに比して有意に増加し、血管新生を強く誘導する。2.トランスジェニック由来の繊維芽細胞はMMP-13を有意に発現する。3.トランスジェニックマウスとコントロールマウスについてのDifferential Gene Array Systemから約100個の遺伝子を解析中である。またMIFの作用機序を分子レベルで解析するため細胞内でのMIF結合蛋白質の検索とシグナル伝達系についてYeast two-hybrid法によりSumo(proteosome関連タンパク質)を同定している。さらに、ヒト肺癌組織を用いた研究においてMIFが核内にも存在し、核内への存在が腫瘍の悪性度に密接に関与することを示した。
|