Project/Area Number |
12213011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
榎本 武美 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (80107383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益子 高 近畿大学, 薬学部, 教授 (30157200)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | ブルーム症候群 / BLMヘリカーゼ / 酵母SGS1 / SCE / MSH2 / DNAトポイソメラーゼIII / チェックポイント / ATM |
Research Abstract |
ブルーム症候群(BS)原因遺伝子産物の機能を解析するために、高等真核細胞と、ブルーム症候群の相同遺伝子(SGS1)が存在する出芽酵母を用い、以下の諸点を明らかにした。 1.Sgs1のmethyl methanesulfonateに対する感受性の相補や相同染色体間の組換えを抑制する機能にはN末の46アミノ酸の重要であり、この部分がDNAトポイソメラーゼIIIと相互作用をすることを明らかにした。また、遺伝学的解析から、SGS1遺伝子破壊株でのSCEの形成にはMSH2が関与することを明らかにした。 2.SGS1遺伝子と他の遺伝子の二重破壊株を作製して行った遺伝学的解析から、DNA傷害誘導した場合には、Sgs1はDNA傷害のチェックポイントからRad51が関与する組換えに至る過程で機能していることを明らかにした。 3.ニワトリのDT40細胞を用いてBLM遺伝子及びMSH2遺伝子破壊株を作製し、ブルーム症候群で亢進している姉妹染色分体交換(SCE)の形成にはMSH2が関与しないこと、及び、BLMの機能が欠損することにより上昇するtargeted integrationにATMが関与することを明らかにした。 酵母のSGS1遺伝子破壊株でのSCEの形成にはMSH2が関与し、BLM破壊株でのSCEの形成にはMSH2が関与しなかった事実は、酵母のSCEは不等価の組換えを測定する系であり、DT40細胞で観察されるSCEとは機構的に異なることを示唆している。前年度のRAD54とBLMの二重破壊株の解析の結果と考え合わせると、DT40細胞で観察されるSCEは相同組換えにより形成されることがさらに明確になった。また、BLMの機能欠損の状態で亢進するtargeted integrationにはATMが関与するという発見は重要な発見であり、今後ATMがどのように関与するのか、詳細に検討していく予定である。
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