Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Research Abstract |
これまでに食道癌,肝臓癌、膵臓癌でのCOX-2を報告してきた。新たに以下の結果を得た。 1)胆管癌のCOX-2発現検討について 胆管癌(肝内胆管細胞癌13例,肝外胆管細胞癌22例、ファーター乳頭癌10例,胆嚢癌9例)についてCOX2蛋白発現について検討した。各胆管系癌においてCOX-2発現は非癌部炎症胆管、正常胆管に比べ有意に増加しており,その成果は,Hepatology誌に送り現在minor reviseの状態である。 2)COX-2阻害剤の増殖・浸潤・接着への影響 JTE-522は、50μMで、ヒト膵癌細胞株KMP-4,PSN-1,胆管癌細胞株HuCCT-1、NHCC-1の増殖を10%-50%抑制し,この効果は濃度依存的であった。KMP-4では、Con A刺激によりMMP-2の活性型が誘導されたが、50μMにより抑制された。Invasion assayにおいても、同濃度でPSN-1,KMP-4の浸潤能が抑制された。PSN1においては、50μMで接着能が30-50%減弱した。 3)ラット多段階発癌系のCOX-2阻害剤の影響 ラットにCDAA(コリン欠乏)食を与え36週をかけて,肝腺維症,肝硬変,肝癌を完成させる系を利用し,JTE-522 10mg/kg,30mg/kgの2濃度をCDAA食と同時投与し,発癌の抑制がみられるかを検討した。早期犠牲死群を21週でsacrificeしたところ,CDAA食単独では,肝小葉構造は消失,高度脂肪変性をきたし,線維形成が高頻度にみられた。一方,JTE-522,10mg/kg投与群では,脂肪変性と線維化が減少したが小葉構造の乱れは残存した。さらにJTE-522を30mg/kg投与した群では,小葉構造は正常に保たれ,脂肪変性や線維化はみられなかった。2001年4月には36週になり全てのラットを検索する。
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