がん細胞におけるM期染色体分配制御異常の発生機構に関する研究
Project/Area Number |
12213090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
達家 雅明 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助教授 (50216991)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | M期 / 有系分裂 / AIM-1 / H3 / ヒストン / 染色体 / キネトコアー / キナーゼ |
Research Abstract |
発がん過程で起こっている染色体異常の原因を探る目的で、M期進行の重要な制御因子であるAIM-1における発がんへの関与について、その因果関係を明らかにするため、AIM-1高発現細胞株を樹立した。また、AIM-1のM期進行過程における具体的な機能を解明する目的で、AIM-1の基質の同定も行なった。その結果、AIM-1高発現細胞は染色体倍数性の変化を誘導し、結果的には造腫瘍能を有する浸潤性がん細胞へと悪性進展させる原因因子として機能することが明らかとなった。また、AIM-1はM期染色体の動的質的な機能に欠くことの出来ないヒストンH3のセリン残基10番目のリン酸化を担う酵素であることも判明し、その過剰なリン酸化がヒストンH3の機能的な混乱を誘導していることが予想された。更に、この過剰リン酸化は、AIM-1強制過剰発現細胞株ならびに、広くAIM-1高発現している種々のがん細胞株で見出された。以上の結果、AIM-1が発がん過程で染色体異常を誘導し、細胞を多段階的に発がんに導くための非常に重要な因子であることが判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)