Project/Area Number |
12213099
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西谷 秀男 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (40253455)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
|
Keywords | ゲノムサイズ / 複製 / ライセンス化 / ガン / 細胞周期 / cdt1 / cdc18 |
Research Abstract |
細胞当たりのゲノムサイズを一定に維持する制御機構として、一細胞周期に染色体の複製を一回に保証する"複製のライセンス化制御"が知られている。研究代表者は、分裂酵母において、cdc18とcdt1を高発現させると過剰複製が誘導されたことから、両遺伝子がライセンス化制御において中心的役割を担っていることを明らかにした。本研究では、その成果を高等動物細胞に発展させ、ガン細胞における染色体数の増加と過剰複製の関連を調べるべく、ヒトCdt1遺伝子のクローニングを行った。 ショウジョウバエと分裂酵母のcdt1遺伝子をもとに、ヒトESTデータベースより相同性のあるクローンを見つけ、ラムダファージライブラリーより全長を含むcDNAをクローニングした。同時に、大腸菌に発現させたタンパク質を用い抗体の作製を行った。ウエスタン法で、ヒトHeLaおよびKB細胞で65kDaのバンドを認識した。得られたヒトCdt1cDNAをCos7細胞に発現させると65kDaのタンパク質が高発現されたので、全長のヒトCdt1cDNAがクローニングされたと結論した。続いて、細胞周期でのヒトCdt1タンパク質の発現を調べた。ダブルチミジン法により作製した同調培養では、ヒトCdt1タンパク質は、G1期中期にその量がピークとなり、S期開始後は、速やかに消失することが認められた。DNA合成阻害剤であるアフィデイコリンやヒドロキシ尿素でS期初期に止めた状態では、すでにヒトCdt1タンパク質は検出できなかった。ノーザン法では、ヒトCdt1mRNAの発現は細胞周期を通じて検出されたのでヒトCdt1タンパク質は、S期開始後は、速やかに分解されると予想された。 以上の結果より、ヒトCdt1タンパク質は、複製のライセンス化が行われるG1期にのみ蓄積し、S期開始後は消失しており、その量は再複製を防止するうえで合目的に制御されていると考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)