Project/Area Number |
12213154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
新村 和也 国立がんセンター, 生物学部, 研究員 (40321880)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | 8-ヒドロキシグアニン / 塩基除去修復 / 遺伝子多型 / OGG1遺伝子 / MYH遺伝子 / SNP / DNAグリコシラーゼ / 突然変異 |
Research Abstract |
DNA中に生じた損傷塩基は突然変異の原因となる場合が多いため、その修復機構である塩基除去修復系の酵素遺伝子の一塩基多型(SNP)に基づく修復活性の差異は、各個人における遺伝子異常の起こりやすさを遺伝的に規定することになる。そこで、本研究は、塩基除去修復系遺伝子のSNPに基づく多型蛋白質の修復活性の差異を同定していくことを目的とする。本年度は、損傷塩基の一つである8-ヒドロキシグアニン(oh^8G)の修復に関わるヒトMYH,APEX遺伝子に注目し、11種類のSNPを同定し、その頻度を明らかにした。これらの多型のうち、7種類はアミノ酸の置換を伴うものであった。また、このうち、MYH遺伝子のQ324H多型の修復活性を(1)組替え蛋白質のアデニン除去能、(2)大腸菌での突然変異率制御能、の点で比較した。多型蛋白質間では有意な修復活性の差は見られなかったが、MYH-1型(ミトコンドリア型)は、MYH-2型(核型)に比ベ、活性が低いことを明らかにした。また、この検討を通して、MYH蛋白質は、生理的条件下では、DNA中のA:oh^8G塩基対を特異的に認識し、アデニンを除去修復する酵素であることを明らかにした。もう一つのoh^8G修復に関わる酵素遺伝子であるOGG1については、RT-PCR法および新規に作製した2種類の抗ヒトOGG1抗体を用いたウェスタンブロット法にて、そのアイソフォームを解析した。その結果、肺扁平上皮がんとの関連性が示唆されるSer326Cys多型の存在するOGG1-1a型が、ヒト細胞内での主要なアイソフォームであることを明らかにした。また、このOGG1-1a型蛋白質の活性調節機構をin vitroのニッキング法にて検討し、APEX蛋白質存在下では、OGG1蛋白質のAPリアーゼ活性が上昇することを示した。
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