肝炎ウィルスの感染複製制御因子および肝炎肝がん発症機序の解析とその制御
Project/Area Number |
12213158
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
小原 道法 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (10250218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 恭子 東京大学, 医科学研究所, 講師 (20225478)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Keywords | C型肝炎ウィルス / 感染性cDNAクローン / トランスフォーム |
Research Abstract |
C型肝炎ウイルス(HCV)は感染後、殆どの人で持続感染するが、感染者は高率に肝がんを引き起こす。HCVは(+)一本鎖RNAを遺伝子にもつウイルスであり、細胞質で複製しながら持続感染するが、感染者は高率に肝がんを引き起こす。これまでに、HCVコア蛋白質などを細胞で強制発現し、細胞増殖への影響が解析されてきたがその発がん機構には不明な点が依然として多い。本研究では、HCVの感染した肝細胞の状態を全ゲノム発現肝細胞を樹立して解析する事により再現し、その発がん機構の解明を目的とした。HCVはレトロウイルスの様に宿主細胞のDNAに組み込まれる事なく持続感染し、高率に発がんに至る事から新たな発癌機構が明らかとなる可能性があるこれまでに、HCVコア蛋白質などを細胞で強制発現し、細胞増殖への影響が解析されてきたがその発がん機構には不明な点が依然として多い。本研究では、HCVの感染した肝細胞の状態を全ゲノム発現肝細胞を樹立して解析する事により再現し、その発がん機構の解明を目的とした。全長HCV-cDNAを慢性肝炎患者血清よりクローニングし、Cre/loxPとMer-Cre-Mer発現ユニットを組み合わせてスイッチング発現可能な肝細胞株を樹立した。コロニー形成能とヌードマウス腫瘍形成能を比較した結果、48日間継代した場合、構造蛋白質発現細胞及び非構造蛋白質発現細胞では変化がみとめられなかったが全ゲノムを発現した場合にのみコロニー形成能、腫瘍形成能の上昇が認められた。こうしたHCV全ゲノム発現細胞での細胞増殖能や形質転換能の変化について解析した。HCV全ゲノム発現による腫瘍原性亢進はこれまでに報告されていない新たな機構と考え、さらに解析している。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)