Project/Area Number |
12215001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
浜田 淳一 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (50192703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 光宏 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (10241316)
守内 哲也 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (20174394)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | ホメオボックス遺伝子 / 転移・浸潤 / snail / slugファミリー / HOXD3 / cDNAマイクロアレイ / 肺癌細胞 / カドヘリン |
Research Abstract |
本研究は、胚発生過程において空間的位置情報のマスター遺伝子として働くホメオボックス遺伝子が癌細胞において異常発現した場合、転移・浸潤性が変化するという仮説のもとに行った。HOXD3ホメオボックス遺伝子発現ベクターをヒト肺癌細胞に導入・発現させ、以下の検討を行った。 1.HOXD3過剰発現させたヒト肺癌細胞株と非発現株からmRNAを抽出し、cDNAマイクロアレイ解析を行い、両者間における遺伝子発現パターンを比較した。その結果、HOXD3の過剰発現によって発現の変動する遺伝子は、1)細胞外基質成分、2)細胞接着因子、3)細胞外基質の分解に関わる分子、4)細胞骨格関連分子、および5)増殖因子・サイトカインの5つのグループに分けられた。特に、HOXD3過剰発現株におけるデスモグレイン、デスモプラキン、プラコグロビン、E-カドヘリンなどの細胞間接着因子の発現低下ならびにインテグリンα4、β3、CD44、トロンボスポンジン、プラスミノーゲン・アクチベーター・インヒビター、MMP-2、uPAなどの細胞-基質間接着因子や細胞外基質分解酵素の発現亢進が浸潤・転移の促進に関与していることが示唆された。 2.さらに、HOXD3を過剰発現させると、TGF-βを介した細胞内情報伝達経路が活性化されることが明らかとなった。このTGF-βを介した情報伝達経路の活性化は、I型コラーゲンに対する浸潤・運動性の増強に寄与していることが示唆された。
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