腫瘤形成能を有する急性骨髄性白血病細胞における局所浸潤・増殖機構の解明
Project/Area Number |
12215011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大橋 芳之 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (60250825)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 急性骨髄性白血病 / 接着分子 / インテグリン / ヒアルロン酸 |
Research Abstract |
骨髄異形成症候群から急性骨髄性白血病に進展した患者末梢血芽球より線維芽細胞上で増殖する白血病細胞株(M-IKO)を樹立し、M-IKOの接着依存性増殖の機構について解析を行なった。96ウェルプレート上で培養された線維芽細胞Balb3T3を放射線照射し、増殖を停止させた後にM-IKOをBalb3T3上でそれぞれの日数共培養し、トリチウムチミジンを培養の最終4時間加えその放射活性を測定しM-IKOの増殖活性を評価した。M-IKOは線維芽細胞Balb3T3存在下で培養3日目、5日目、7日目と培養日数と共に増殖し続けたが、線維芽細胞非存在下では培養5日目にはほとんど死滅した。線維芽細胞の培養上清のみではM-IKOは増殖せず、その増殖に線維芽細胞との直接の接着が重要な役割を果たしていることが示唆された。M-IKOに発現されている接着分子としてベータ1およびベータ2インテグリンが確認されたが、次にそれぞれの分子について単クローン抗体を用いて、各抗体存在下M-IKO増殖に及ぼす影響について調べた。その結果、抗ベータ1インテグリン抗体と抗ベータ2インテグリン抗体の単独あるいはそれぞれの抗体の混合でも有意な増殖阻害効果は認められず、両分子の関与は否定的であった。最後にM-IKOの線維芽細胞依存性増殖の反応系に種々の細胞外基質を加え、増殖に及ぼす影響を調べた。その結果、ヒアルロン酸添加時に10μg/mlでは23%、50μg/mlでは52.7%と用量依存的に増殖抑制が認められた。このことからヒアルロン酸-CD44反応系がM-IKOの接着依存性増殖に関与している可能性が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)