p53類似遺伝子p51の活性化機構の解析と脱腫瘍化への応用
Project/Area Number |
12215038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
山村 康子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (50146809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 元伸 東京医科歯科大学, 疾患遺伝子実験センター, 客員助手 (20313265)
井川 洋二 理化学研究所, 招聘研究員 (40085618)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | p51(p63) / p53 / TGF-β1 / プロスタグランジンJ_2 / Smad / AP-1 |
Research Abstract |
p51(p63)遺伝子は、がん抑制遺伝子p53のファミリー遺伝子として最近同定されたが、その活性化因子は未だ同定されていない。本研究においては、p53と機能的に類似性が高く、細胞周期停止、アポトーシスを誘導するp51(p63)の発現を誘導するサイトカインを検索し、その活性化機構を解析し、p53の機能をp51(p63)により代償させる脱腫瘍化誘導法の開発を目指した。 1.p53欠損肝がん細胞株および骨髄細胞株、温度感受性変異p53(p53^<Val-135>)を発現する赤白血病細胞株をTGF-β1で刺激し細胞増殖抑制、アポトーシスを誘導すると、また、筋芽細胞株をプロスタグランジンJ_2で刺激し筋分化を誘導すると、p51(p63)の発現がmRNAレベル、蛋白質レベルで著しく活性化されることをsemi-quantitative RT-PCR法、抗p51(p63)抗体を用いたウエスタンブロッティング解析により見出した。 2.p57(p63)プロモーターをルシフェラーゼ遺伝子の上流につないだレポーターコンストラクトを用いてルシフェラーゼ解析を行い、TGF-β1のシグナル伝達分子であるSmad転写因子とAP-1転写因子の過剰発現により、また、プロスタグランジンJ_2の核内受容体であるPPARγの過剰発現により、p57(p63)プロモーターの転写が活性化されることを予備的に見出した。 3.p53欠損細胞株においてSmad、AP-1の機能をドミナントネガティブ型変異Smad、AP-1の発現により阻害すると、TGF-β1によるp51(p63)の発現活性化が抑制され、細胞増殖抑制、アポトーシスが誘導されなくなることを明らかにし、TGF-β1のがん化抑制機能をp51(p63)が担っている可能性を示唆した。 4.細胞増殖抑制、アポトーシス誘導に必須のp53ドメイン領域に対応する領域を欠失させた変異p51(p63)を過剰発現させると、TGF-β1依存性細胞増殖抑制、アポトーシスが著明に阻害されることを見出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)