Project/Area Number |
12215039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田賀 哲也 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (40192629)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
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Keywords | アポトーシス / サイトカイン / キナーゼ / 受容体 / ハイブリドーマ / BMP2 / IL-6 / STAT3 |
Research Abstract |
Interleukin-6(IL-6)等のサイトカインの産生亢進や異所性産生あるいはサイトカイン受容体の産生異常がヒト多発性骨髄腫やマウスプラズマサイトーマなどの発症と深く関わっていることなどから、それらサイトカインの受容体を介した細胞内シグナル伝達機構を解析し、癌細胞の増殖促進と抑制の分子基盤を得ることは、発癌機構や癌抑制機構の解明の糸口となる重要な意義を持っているといえる。本研究により、IL-6依存性に増殖するマウス形質細胞腫由来ハイブリドーマMH60細胞にbone morphogenetic protein-2(BMP2)を添加するとアポトーシスが生じることがわかった。これはBMP2刺激が抗アポトーシス分子Bcl-2を減少させることによるものでなく、TAK1キナーゼならびにその下流のアポトーシスに関与するキナーゼp38分子の活性化経路を経ることによると示唆された。BMP2の下流の転写因子Smad群を阻害するSmad6がTAK1に物理的に会合し、TAK1-p38経路とアポトーシスを阻害するという新しい知見を得た。一方IL-6刺激による細胞増殖誘導にはSTAT3活性化が重要である。その際、IL-6刺激が引き金となりSTAT3のC末端付近のチロシンがリン酸化を受けてホモダイマーを形成し、核移行して標的DNAに結合して転写活性化に至るとされているが、STAT3の最大限の活性化には更にC末端側の第727番目のセリンのリン酸化が必要であることが報告されている。このリン酸化を担うSTAT3セリン727残基のリン酸化を生じるキナーゼのcDNAを単離する発現クローニングの系を樹立した。この方法により、STAT3セリン727キナーゼの候補分子を3つ単離することができた。
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