肺発生、肺分化、肺発癌におけるフォークヘッド遺伝子LUNの役割
Project/Area Number |
12215056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
三浦 直行 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40165965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 千晴 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60223567)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | LUN遺伝子 / 肺発生 / 肺分化 / 肺発癌 / 細気管支 / 肺胞細胞 / ノックアウトマウス / ウレタン |
Research Abstract |
LUN遺伝子と名付けた遺伝子は細気管支上皮細胞とII型肺胞細胞に発現している。細気管支細胞とII型肺胞細胞は遠位呼吸上皮の幹細胞と考えられており、肺腺癌が発生してくると信じられている細胞でもある。そこで、肺発生、肺分化、肺発癌におけるLUN遺伝子の役割を明らかにしようとした。まず、胎生期におけるLUN遺伝子の発現を詳細に解析した。方法としては、初期胎児はwhole mount in situ hybridization,中期胎児、後期胎児はsection in situ hybridizationを用いて遺伝子発現の解析をを行った。その結果、LUN遺伝子は胎生9.5日にはいずれの組織にも発現していないが、胎生10.5日頃から口腔上部および下部に強いシグナルが観察された。また、泌尿器原基付近にもシグナルが検出された。胎生11.5日になると肺にLUN遺伝子の発現が認められるようになった。一方、胎生後期の腸にLUN遺伝子の発現が観察された。 LUN遺伝子のノックアウトマウス作製のために、一方のLUN遺伝子を破壊したESクローンを胚盤胞に微小注射してキメラマウスを得て、さらにヘテロマウスを得た。ヘテロマウスは外見上正常マウスと差がなかった。ヘテロマウスどうしを交配し、ホモマウスを作製した。ホモマウスは出産するが、すべて出生後1日以内に死亡した。主な症状としては、口蓋裂、肺うっ血、胃小腸の拡張を示すことが明らかになった。 A/Jマウスにウレタン投与して120日後に肺を観察してみると、多数の肺腺癌が発生する。この実験系を用いて、肺発癌におけるLUN遺伝子のハプロ効果を検討するために、LUNヘテロマウス(C57BL/6が遺伝的背景)とA/Jマウスを交配し、LUN遺伝子以外の染色体をA/Jに変えつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)