がん細胞におけるカベオラとラフトの特性変化に関する研究
Project/Area Number |
12215060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤本 豊士 名古屋大学, 医学部, 教授 (50115929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向後 寛 名古屋大学, 医学部, 助手 (20282387)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | カベオラ / ラフト / カベオリン / がん |
Research Abstract |
カベオリン-1,2はカベオラの構造と機能の基盤となる膜蛋白質である.多くのトランスフォームした細胞でカベオリン-1の発現とカベオラの個数が減少するのに対し,カベオリン-2の発現はほぼ一定に保たれている.カベオリン-1がシグナル伝達制御やコレステロール輸送などに関わるとされているのに対し,カベオリン-2独自の機能は明らかでない.我々はトランスフォームした細胞での膜ドメインの性質を明らかにする目的でカベオリン-2に関する実験を行った. 1)カベオラを持たない培養細胞にカベオリン-1を発現させると,αアイソフォームはβアイソフォームに比較してより多くの陥凹を形成したが,陥凹形成の効率は低かった.カベオリン-1,2の両方を共発現する細胞ではカベオリン-1が単独で発現する場合に比較して,深い陥凹がはるかに効率的に形成された.この結果はカベオリン-2がカベオラの陥凹形成に関与していることを示唆した. 2)カベオリン-2あるいはEGFP・カベオリン-2の融合蛋白質を内在性カベオリンを持たない細胞に発現させると,細胞質に存在する脂肪滴の外層に沿ってパッチ状に分布した.一方,N末,C末,疎水性部分を欠失する変異分子は脂肪滴には局在しなかった.これらの結果はカベオリン-2が形質膜,ゴルジとともに脂肪滴にも局在しうる分子であることを示し,カベオラ形成以外の役割を持つ可能性を示唆する.また脂肪滴のカベオリン-2はラフト画分に回収され,脂肪滴表層が細胞内の膜ドメインとして機能する可能性が明らかになった.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)