サイクリンとMAPキナーゼ系を連関する新規細胞周期遺伝子ファミリーの解析
Project/Area Number |
12215061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西田 育巧 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50107059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 伸 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00270984)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 細胞増殖 / 細胞周期 / 成長 / ショウジョウバエ / 出芽酵母 / E2F / アポトーシス |
Research Abstract |
ショウジョウバエの発育速度の大幅な低下と細胞周期異常を示す突然変異の解析から、進化的に保存された新規の遺伝子ファミリーgcc(growth and cellcycle affected)を同定した。クローン解析法により、gcc突然変異クローンを個体に誘発すると、正常クローンにくらべて増殖率の低下が認められた。また、個体内でクローナルに強制発現させても、増殖率の低下が見られ、この遺伝子の適正なレベルでの発現が正常な細胞増殖率に重要であることが示唆された。また、このcDNAを複眼原基で強制発現させると、個眼の大きさと配列の乱れた粗複眼表現型を示すが、これは予定外のS期誘発とそれに伴うアポトーシス誘発による。アポトーシス阻害因子p35の共発現によりアポトーシスをほぼ完全に抑制することができたが、同時に個眼数の有意の増加を認めた。この表現型を利用し、既知の細胞周期や細胞成長に関わる突然変異との遺伝的相互作用を解析した。そして、gccがG1期進行に関わる遺伝子の転写制御をおこなうE2F-DPの上流で正に機能することが示唆された。また、細胞成長を制御するインスリン受容体シグナル伝達系や、リボゾームタンパク質遺伝子との遺伝的相互作用も認められ、細胞周期進行と共に、細胞成長の制御にも関わること、あるいはこれら両プロセスを連関することが示唆された。 出芽酵母のgcc相同遺伝子Sc-GCC-Aについて温度感受性変異体を作成し、これに対するmulti-copy suppressorの検索をおこないつつある。そして、これまでにいくつかの候補遺伝子を単離し、それらの解析を進めつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)