v-Src癌化細胞の浸潤・転移に決定的なシグナル伝達系の研究
Project/Area Number |
12215063
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浜口 道成 名古屋大学, 医学部, 教授 (90135351)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 隆司 名古屋大学, 医学部, 助手 (60223426)
松田 覚 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50242110)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
|
Keywords | v-Src / 浸潤・転移 / MMP・2 / Ras / MEK1 / MAPK / v-Crk |
Research Abstract |
我々の主な研究対象とする癌遺伝子srcは、元々ラウス肉腫ウイルスの癌遺伝子として同定されたが、最近その癌原遺伝子c-srcの産物c-Srcキナーゼがヒト大腸癌や乳癌で高率に活性化される事、悪性の臨床症状を示す大腸癌症例で、その活性化を生じる欠損変異が高率に見い出され、ヒト癌の浸潤転移に関与するシグナル伝達系を同定する為に、重要なモデル系であると言える。 我々はまずv-Srcキナーゼによるマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)の分泌活性化機構に関して研究を進めた。その結果、v-Src癌化細胞では、MEK1-MAPKシグナル伝達系がMMPの分泌と活性化に決定的なシグナルである事を、ドミナントネガティブMEK1遺伝子を用いて同定した。更に、同様の系が、v-Crk癌化細胞や、ConA刺激細胞においてもMMPの分泌活性化に必須である事を証明した。v-Srcによって転写抑制を受ける遺伝子を調べ、その内のSHPS-1がMAPキナーゼを介して転写抑制され、その強制発現がv-Src癌化細胞の足場非依存増殖を特異的に抑制する事を見い出した。ヒト癌におけるMEK1-MAPKシグナル伝達系と癌化の相関を調べた結果、乳癌細胞、乳癌組織においてMAPキナーゼを活性化させ、細胞の足場非依存増殖を活性化する新規の因子MAWDを同定した。現在その詳細を解析中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(12 results)