アダプター分子Gab1,2及び転写因子STAT3を介する細胞増殖シグナルの解析
Project/Area Number |
12215085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
日比 正彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40273627)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | STAT3 / Gab / Pim-1 / Hsp90 / SHP2 / ERK / EGF / gp130 |
Research Abstract |
転写因子STAT3及びアダプター分子Gab1,2は、増殖因子・サイトカインの細胞内シグナル伝達に関与する分子であり、これら分子を介するシグナルは細胞増殖分化に重要な役割を果たしていると考えられている。我々は、これまでSTAT3の標的遺伝子として、癌原遺伝子c-myc,Pim-1,2を同定し、c-Myc,Pim蛋白が細胞周期G1-S期移行及び細胞死抑制に重要な役割を演じていることを示してきた。本研究において、Pim-1蛋白の制御に関与する分子としてHsp90(Hsp90α,Hsp90β)を同定した。Hsp90はPim-1と細胞内で会合し、Pim-1の蛋白分解を抑制するとともに(安定性を増強する)、Pim-1がリン酸化酵素として機能するための立体構造を作るために必要であることを見出した。さらに、hsp90α遺伝子が、Pim-1同様サイトカイン受容体gp130からのSTAT3を介したシグナルにより発現制御されていることも見出した。一方、Gab1のノックアウトマウスの解析から、Gab1は増殖因子EGF,PDGF,HGF、サイトカイン受容体gp130からERK MAPキナーゼへのシグナルに関与していることを見出していた。本研究では、SV40LargeT抗原形質導入によりGab1欠損細胞株を作成し、ERKへのシグナルに必要なGab1の機能ドメインの同定と、ERKのシグナル伝達上流の機能解析を行った。その結果、Gab1のSHP2結合モチーフ及びMBD(SH3結合モチーフを含む)がEGF刺激依存性ERK活性化に必要であること、Gab1がRas(Ras-Raf-MEK-ERK経路の中で)より上流で機能していることを見出した。また、Gab2に関しては、ノックアウトマウスを作成した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)