モデル動物を用いたbcl-2ファミリーの遺伝学的研究
Project/Area Number |
12215088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三浦 正幸 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50202338)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | ショウジョウバエ / Bcl-2 / ミトコンドリア / カスパーゼ |
Research Abstract |
蛋白質の1次配列の相同性に加え、機能ドメインの高次構造を含めてデータベースを検索する方法を取り入れることによって、ショウジョウバエBcl-2 familyを同定することに成功した。この分子を Drob-1:Drosophila Ortholog of the Bcl-2 family-1と命名し以下の機能解析を行った。同時にDrob-1と高いホモロジーを示す遺伝子も同定しDrob-2と命名したが、今回の解析はDrob-1に集中した。Drob-1は構造的にBaxやMtd/Bokといったアポトーシスを促進するタイプのBcl-2ファミリーであることが明らかとなった。Drob-1をショウジョウバエ培養細胞であるS2に強制発現するとカスパーゼの活性化を伴って細胞死を誘導した。このときにカスパーゼ阻害遺伝子p35を同時に発現させるとDrob-1によるカスパーゼの活性化は完全に抑えられたが細胞死を止めることは出来ず、Drob-1による細胞死誘導はカスパーゼ非依存的に起こっていることが示唆された。S2細胞で発現させたDrob-1は主としてミトコンドリアに局在し、Drob-1C末端側にある疎水性領域を欠失した変異体はミトコンドリアへの局在がみられず、細胞死誘導能とカスパーゼ活性化能が失われた。 Drob-1の生体での機能を調べる目的で、Drob-1がショウジョウバエ複眼で発現するトランスジェニックショウジョウバエを作製した。このトランスジェニックショウジョウバエは、Drob-1遺伝子量に依存して複眼細胞が変性をおこし、rough eyeと呼ばれる形態的な変化を示す。Drob-1によるrrough eyeはin vitroの実験と同様にp35の共発現によって抑制することが出来ず、生体においてもDrob-1による細胞死はカスパーゼ非依存的な経路を用いて実行されることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)